パラオ生活8年の後、伊豆へ移住したダイビングインストラクターのブログです

【パラオ】【オススメイベント!】バラフエダイの大産卵を解説!

こんにちは!


昨日シュノーケルで日焼けしすぎて首の後ろがまだヒリヒリしてます。chihiroです。
首の後ろ、シュノーケルの時はうつ伏せなのでかなーーり焼けますのでご注意を!!


もうすぐ満月

今日はパラオで満月前に見られるお魚のお話です。

何が見れるかというと・・・



バラフエダイの産卵


です!!!


バラフエダイという魚、普段からどこにでもいるようなお魚で流れに身を任せて泳いでいます。

名前のバラフエダイ、漢字で書くと


「薔薇笛鯛」


字の通り体色が真っ赤なのが特徴。水中で見ると茶色、くすんだオレンジ色に見えて地味なのですが実際は赤いのです!あまり注目されていない魚かもしれません(;^ω^)

そのバラフエダイが毎月、満月前になるとそわそわ動き始めます・・・


どこで産卵するの?

そわそわし始めたバラフエダイたちは産卵のためにある場所へやってきます。

それは


シャークシティ


ウーロン島から20分ほどの場所です。

この場所に満月前になると突然バラフエダイたちが誘い合わせたようにやってきます。

その数数千匹!!

塊になって移動する様子は川のよう、まさにバラフエリバーです!!

リバー?滝??

いつ産卵するの?


川のように移動するバラフエダイ、彼らにも狙うタイミングというものがあります。

1匹でも多く子孫を残すため、一番確率の高い方法を選ぶのです。

それは

満月前の早朝、下げ潮が始まるとき


なぜ下げ潮のタイミングかというと、1匹でも多く卵を遠くへ、沖へ飛ばすため。

何万・何億個の卵を産んでも生き残れるのは一握り・・・

この広い海で捕食者に食べられるという危険を逃れたものだけが生きることができます。


移動中のバラフエダイ

どうやって産卵するの?

どんな魚も産卵をするものですが大きく分けて2パターンあります。

1,交尾をする(体内受精)

2,放精・放卵をする(体外受精)

そしてバラフエダイの産卵は2の放精・放卵パターン

オスとメスが同時にそれを行います。


数千匹のバラフエダイたちは産卵に一番いいタイミングまで待ちます。その時が来るまではリーフの上をうろうろうろうろ。

そして時が近づくと興奮してどんどん婚姻色へ変化し、体色が白っぽく変化していきます!!

白くなり始めています!

産卵スタート!! 

そしてバラフエダイたちの興奮もMAX!いい潮のタイミングで一気に産卵がスタート!!

タワーの様になった群れの塊から1匹のメスが水面へ泳ぎ始めます。

すると数匹のオスが勢い良く追いかけ、水面近くで放精放卵!!


パーーーーーン!!


まるで打ち上げ花火です!

バラフエダイたちの周りは精子と卵子で一気に真っ白に!!

それに触発され別のメスもどんどん水面へ向かいます!!

あっちでもこっちでも産卵!産卵!!

産卵パーティー状態が続きます!!!

タワーのようになり水面へ向かって産卵します!

早速試練がやってきます


産卵してほっとする間もなく、最初の試練がやってきます。

そう、捕食者の登場です。

まずはマダラタルミ


真っ黒な体と真っ黒な目。この魚が生まれたばかりの卵を大きな口を開けてバクバクと食べにきます!

狂ったように食べている姿は少し不気味・・・妖怪バクバクです!!

バラフエダイの周りの黒いやつがマダラタルミ。


それだけではありません。大型のサメも突如現れます。

カマストガリザメ

ブルシャーク

どちらも2~3m級で真っ白な水中でバラフエダイを狙いアタックをかけてきます!!

突然現れるサメに私たちがびっくりすることもしばしば(;^ω^)キャーーーーーー!!

ピークは15~20分ほど

産卵ラッシュ(ピーク)はだいたいこのくらい。

ここにバラフエダイたちは命をかけています。

産卵を終えるとまたゆっくりとリーフのほうへ帰り、また翌日の産卵まで待ちます。



水中に桜の花びら?

産卵が終わって安全停止をしていると水中でひらひら舞うものが・・・

拾ってみると薄ピンクで楕円形。

これはバラフエダイの鱗なのです。


産卵時、体がぶつかり合い鱗が剝がれてしまうのです。

水中に漂う姿はまるで桜の花びらのようです。

始めてみたときは思わず持ち帰りました(;^ω^)




体がぶつかり合うほど密集!

という映画のようなバラフエダイの産卵。

生命の神秘を感じられるスペシャルダイブです!

生まれる奇跡、生きられる奇跡。命の尊さを感じてみてくださいね。

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