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こんにちは!
皆さんはパラオへ旅行へ来たら何がしたいですか?
パラオといえばやっぱりダイビングやシュノーケル、釣りなど海のアクティビティが人気なのですぐに思い浮かぶと思いますが、海以外って何かないの?とよく聞かれます。(^◇^;)
私もダイビングインストラクターなので基本「海推し」なのですが、最近素敵な施設が新たにリニューアルオープンしたのでご紹介したいと思います!
次回ご旅行へいらっしゃる際にぜひ訪ねてみていただきたい場所です!
太平洋州でのゴミ問題
その新しい場所というのは、
「リサイクルセンター」
です!
え?リサイクルセンターの見学ですか?と思いますよね!
実はそこである事を教えています。
それは、「ガラス工芸作り」
吹きガラスを中心にガラスのコップなどを制作しています。
なぜそれをご紹介したいのかというと、このリサイクルセンター自体が素晴らしいプロジェクトとして進められているからなのです!
まずパラオのゴミ問題について簡単に知っていただきたいのすが、パラオのような小さな島国ではゴミは焼却されることはなく、ただゴミ捨て場に埋め立て(積み上げ)られていくだけだそうです。
日本のように焼却するにはものすごいコストがかかるそうで、採算がとれないためこの規模の島であれば焼却施設を作るよりもゴミ捨て場を作り、そこへ貯めていくのが普通なんだとか。
そのためパラオでは「ゴミステバ」というパラオ語があります。日本統治時代の名残りですね。
パラオではほとんどの生活物資・食品を輸入品に頼っているため毎日毎日出るゴミの量は増える一方なのです。そして毎週のように行われるBBQやパーティーで出るディスポーザブルのお皿・コップ・フォークにスプーンのゴミの量はものすごいです。
少し前まではゴミの分別もなく、なんでもかんでも一緒に捨てられていました。
パラオのリサイクルセンター
そんなわけで2008年にコロール州にリサイクルセンターが作られたのです。
ここでは2009年から残飯、紙ごみ、庭から出るゴミを利用したコンポストの製造・販売、2011年からはペットボトル・瓶・缶などのリサイクルが始まり、飲料容器は海外へ輸出されています。
飲料容器のリサイクルについては「デポジットシステム」というのがあります。
飲料容器を輸入する際に一本につき10セントの輸入税をかけ、そのうち5セントは空の飲料容器をリサイクルセンターに持ち込んだ人に返還、残り5セントはコロール州政府や中央政府の収益となります。
これによってパラオの人たちにもリサイクルの考えが根付き、どんどんリサイクルセンターも収益を上げることができるようになり、現地の人たちの雇用を生み出しています。
私の場合はアパートにリサイクル用の「ゴミステバ」があるのでそこに捨てていますが、自分で持っていけばお小遣いになりますね!
うちの店でもしっかり分別して瓶・缶・ペットボトルはリサイクルに回しています!
回収された缶、ペットボトルは圧縮して台湾のリサイクル業者へ輸出、瓶は粉砕して未舗装の道路、庭などにまく砂利の代わりとして無料配布しているそうです。
そしてこのセンターを立ち上げからサポートしてきたのが日本人の方なのです!元々JICAのシニアボランティアとして派遣された藤さんという方が今もサポートされています。
日本大使館からもセンターへの支援を続けています。
リサイクルの次はエコガラス
先程の藤さんがリサイクルの次に取り組んだのが「ガラス工芸工房作り」だったのです。
リサイクルセンターにたくさんやってくる廃プラスチックを溶かして再生油を作り、それを燃料に発電し、その電気を使って廃ガラス瓶を溶かしてガラス製品を作る。というもの。
ここで使うエネルギーを自給自足システムで全てまかなっているのです!
すごくないですか?!
ガラスを溶かすなんて1000℃以上のエネルギーが必要なのにそれを全てリサイクルセンターでまかなえるなんて驚きました!まさにエコです!
こんな風に維持されている施設ってなかなかないそうで、世界的にも注目されるだろうし、こういうことが他の場所でも実現していけばもっと世界はエコになるよねと話してくださいました。
BELAU ECO GLASS
というわけでガラス工芸工房が作られて、BELAU ECO GLASS と名付けられました。
このガラス工芸の技術指導をしているのも日本で、三田市のガラス工房館さんというところからJICAを通じて海外技術協力をしてくれていました。
コロナ禍の今は先生はいませんが、これまでパラオ人達に吹きガラスの技術や教え方を教えてくださっていたので今はパラオ人だけで行っています。
パラオ在住者に向けて吹きガラス体験や教室も開いてくれていて私も最近通い始めました(^^)
リニューアルしたBELAU ECO GLASS
長くなりましたがやっと本題に辿り着きました!笑
この施設がこの度リニューアルしたのです!
新しい建物ができ、その建物の中、4面にパラオの海や陸がストーリー立てて描かれています!
そしてそれを描くプロジェクトのリーダーだったのもパラオに住む日本人女性でした。
彼女がこのプロジェクトの絵を考える時に海の中のことについて相談に乗ったのが4月ごろだったんですが、もう素晴らしすぎる完成度で、感動しました!
エコグラスのスタッフはもちろん、パラオに住んでる人たちも描くことを手伝ったので「皆んなで描いたパラオ」という感じがして、本当に素敵なのです!
パラオのみんなで描いた魚たち
ちなみに私が描かせてもらったのはこれです!
将来的には観光客の方向けの体験教室、カフェの設置を予定しているそうで新しい観光スポットになるだろうなぁと思います!
ガラス作りもですが、普通に絵を見に行くだけでも楽しいと思いますのでぜひ立ち寄ってみてくださいね!